労働条件・環境

育児介護休業法改正への企業対応状況について

改正スケジュールと調査の背景

今年は4月と10月の2回にわたり、「育児・介護休業法」の改正が予定されています。特に、企業における従業員支援制度の拡充が求められる点で大きな転換期となります。先日、労務行政研究所による調査結果が公表され、各企業がどのように準備を進めているかが明らかになりました。今回はそのポイントを整理し、実務上の対応を考えていきます。

最大のポイント「柔軟な働き方を実現するための措置」

今回の改正の中でも特に対応が難しいとされるのが、10月に施行される「柔軟な働き方を実現するための措置」です。これは3歳から小学校就学前の子どもを育てる従業員に対し、以下の5つの選択肢から2つ以上の措置を講じることを企業に義務づけるものです。

  1. 始業時刻の変更(フレックスタイム制や時差出勤)

  2. テレワークの導入

  3. 保育施設の設置・運営やベビーシッター支援

  4. 養育両立支援休暇の付与(年10日以上、時間単位で取得可)

  5. 短時間勤務制度(原則1日6時間勤務)

従業員の子育てと仕事の両立を支えるための強力な仕組みですが、企業側にとっては新たな制度設計が求められる点で実務的な難しさがあります。

企業の対応状況と進捗

4月時点の調査によれば、すでに55.2%の企業が「措置を実施済み」と回答しており、さらに16.6%が「導入措置を決定済みで今後実施予定」と答えています。半数以上の企業が着手している一方で、残りの企業は今後限られた時間の中で準備を整える必要があります。

よく見られる措置の組み合わせ

実際の導入状況を見ると、以下のようなパターンが多く見られます。

  • 43.4%:始業時刻変更+短時間勤務制度

  • 24.7%:始業時刻変更+テレワーク+短時間勤務制度

  • 7.7%:始業時刻変更+テレワーク

  • 6.4%:養育両立支援休暇+短時間勤務制度

  • 3.4%:テレワーク+短時間勤務制度

とりわけ「短時間勤務制度」と「始業時刻の変更」の組み合わせが主流であることがわかります。これは、比較的導入しやすく、実際の現場にも馴染みやすいためと考えられます。

職種特性と運用上の制約

制度上は5つの選択肢が用意されていますが、すべての企業が同じように対応できるわけではありません。業務内容や職種特性によっては、テレワークや保育施設の設置など現実的に難しい項目もあります。そのため、実務上は選択肢を3つ程度に絞り込み、その中から2つを組み合わせる形が一般的です。

10月1日の施行まで残された時間は多くありません。まだ対応が済んでいない企業は早急に社内での議論を開始し、自社の特性に合った措置を検討・実施する必要があります。

まとめと所感

今回の法改正は、企業にとっては新たな義務ではありますが、同時に従業員が安心して働き続けられる環境を整備する好機でもあります。柔軟な働き方を導入することは、単に子育て世代を支えるだけでなく、企業全体の生産性や従業員満足度の向上にもつながります。各社が十分な準備を行い、スムーズな制度導入を果たすことが求められています。

<労務行政研究所:改正育児・介護休業法への対応アンケート

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