よもやま独り言

なぜ優秀な社員から退職してしまうのか

優秀な社員は、建設的な提案や良い意味で
様々な意見を会社に対して発しているもの
です。

これが上長にとっては「耳が痛い」とか「反
発的だ」と感じるのかも知れませんが、会
社に意見を物申す社員は大事にしなければ
ならないと感じています。

そのような社員の意見に耳を貸そうとしな
い、或いは形だけ聞いたふりをしても、提
案や意見を一向に取り入れようとしない会
社も、優秀な社員がやる気を失い、去って
いってしまう会社といえます。

会社の業績が悪いときは、給与やボーナス
が下がったり、多少社員へ過重労働を強い
てしまったりといった場面は起こり得るも
のです。

そうした場面に直面すれば、苦痛からある
程度の脱落者が出てしまうのも致し方ない
といえるでしょう。

しかし、それは仕方ないとしても、会社の
業績が回復した、もしくは危機を脱したに
も関わらず、そうした我慢や労苦だけを強
いた社員に対して何ら報いようとしない会
社も優秀な社員から見切りを付けられやす
い会社といえます。

この点について、経営者側の立場では、
「昨今の不透明な経済環境を考えれば危機
を脱したと言ってもまたいつ何時環境が変
化し、危機が訪れるかも知れない。

そのためにはまずは経営的な体力をもっと
蓄えておく必要がある」という、もっとも
らしく聞こえる抗弁があるかも知れませ
ん。

しかし、そうした姿勢は優秀な社員にとっ
ては、

「自分が会社に対してどれだけ貢献しても
評価してくれない会社だ」という評価につ
ながるリスクがあるのです。

一言で言えば、社員を大切にしていないと
感じさせる会社に優秀な社員は留まってく
れないということです。

全ての提案や意見を採用しなければならな
いということではありません。

多少荒削りであったり、完成度としてはま
だ十分ではない点があったりしても、社員
のやる気を引き出すために敢えて採用する
ぐらいの度量の広さが会社側に求められる
のです。

また、仮に採用に至らなかった提案や意見
に対しては、理由をちゃんと伝えた上でそ
うした建設的な姿勢や行為については認
め、評価してあげることはせめて出来る筈
です。

そうした対応すら粗末にするようであれ
ば、優秀な社員は定着しないと断言しても
いいといえます。

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