バブル崩壊後、多くの企業は生き残っていく手段として選んだ目標管理や成果主義は、崩壊してきているとも言われています。
その原則は正しくても、日本ではその運用があまりうまくいっていないようです。
結果がすべてのノルマのような運用に陥ってしまい、従業員のやる気が失われているからです。
また、数値目標達成のために手段を選ばない社員を、成果のみで優遇すると、その他の社員のモチベーションは下がってしまいます。
個人の自主性や「思い」をおし殺してしまうような運用方法では、短期的には成果がでたように思えても、長期的にみれば、会社にとって一番の宝であるはずの人材が、失われてしまうような結果に陥ってしまいます。
本来「人」の為の「制度」のはずが、いつのまにか「制度」自体が主役になってしまっているのです。
それでは本末転倒です。
そもそも「企業の成長」を、一番の目標としてしまうことに間違いがあるのです。
大切なのは「社会によろこばれる」ということを一番の目標にし、その結果、企業が健全に持続的に成長していく、ということなのではないでしょうか。
「社会によろこばれる会社」をつくるには、「人」が主役の経営でなければなりません。
10年20年単位の長期的な視点で、「人」を育てていく必要があるのだと思われます。