よもやま独り言

優秀な若手社員にチャンスを与えていますか

組織は定年退職の他、家庭の事情や都合等
でやむを得ず社員が辞めてゆく場合は致し
方ないとしても、そうしたやむを得ない事
情ではなく、優秀な社員が自分の勤めてい
る会社に見切りを付けて辞めていってしま
うとしたなら、それは大変由々しきことで
あり、早急に解決策が必要と言えます。

つい先日とある経営者と話しておりました
ら、うちの社員が辞めると言い出し(まあ
ここまではよくある話)、退職後どうすると
聞いたところ、上場企業の社員として働く
ことが決まっているというのです。

誰もが格上の転職だと思うのは自然。

この社員は社内で以前は営業職として活躍
していたものの、異動により現場で職を全
うすると考えていたが、この社員を使いこ
なせなかった会社は勿体ないし、問題もあ
ったと考えられるのです(これ以上は申し
上げなかった)。

世間では「優秀な」という評価が付く社員と
は、どのような人物かという概念がありま
せん。

会社によって異なるというのも事実です。

一般的には、向上心が旺盛で、失敗を畏れ
ず新しいことにチャレンジする意欲が高い
社員ではないでしょうか。

にも関わらず、新しいことにチャレンジ出
来る仕事に取組めるチャンスや、ある程度
の裁量権をふるって仕事に取り組めるよう
な権限や立場を与えない会社は、優秀な人
材が逃げ出してしまう典型的な会社といえ
ます。

優秀な人材なら、新人にもビッグプロジェ
クトの責任者にいきなり抜擢することを厭
わない会社の方へ魅力を感じるでしょう
し、またそうしたチャンスや立場を提供す
ることで、優秀な人材を獲得し、成長を遂
げている会社も決して少なくありません。

「まだ経験が浅いから」
「失敗するかも知れないから」
「若いから」

といった消極的理由でそうした優秀な社員
にチャンスや立場、権限を与えることに消
極的になってはいないでしょうか。

勿論、優秀な社員だって失敗する可能性は
あります。

また、新しい取り組みはそもそも誰がトラ
イしても上手くいかないことも当然ありま
す。

つまり、会社には仮に社員が失敗して損失
が生じても、社員を責めずにその損失を被
る覚悟、つまり失敗すら折り込み済みで社
員にチャンスを与える必要があるというこ
とです。

会社そのものが失敗をおそれて社員にチャ
ンスを与えることを躊躇しているようであ
れば、優秀な社員の流出は止まらないとい
えます。

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